GIMPで画像の背景を透過してPNGで保存する方法(レイヤーマスク)

GIMPで画像やイラストの背景を透明にして、透過PNGとして保存する方法をご紹介します。
背景を透明にする方法を覚えることで、以下の様なことが可能になります。
- 画像の合成
- WEBで背景を出したい場合の画像作成
他のサイトでは、GIMPで背景を透過する方法として「アルファチャンネル」を使っていたのですが、あとで「透過する箇所を増やしたり、減らしたり」と編集したい場合に出来ないので、当サイトでは、追加として「レイヤーマスク」を使った背景を透明にする方法をご紹介します。
写真素材:写真素材ぱくたそを利用しています。
この記事のもくじ
消しゴムで背景を削除してみる
「消しゴム」ツールを使って背景を消してみます。
白になるだけで、背景が透明になったりはしませんね。
「消しゴム」ツールだけでは、背景を透過することはできないようです。
続いては、アルファチャンネルを使った透過方法をみてみましょう。
アルファチャンネルで背景を消してみよう
上部メニューより《レイヤー》→《透明部分》→《アルファチャンネルの追加》を選択します。
ツール画面、右のタブ「チャンネル」をクリックしてアルファチャンネルが追加されているのが確認できます。
アルファチャンネルを選択した状態で、左のツールから「消しゴム」を選択して、背景をドラッグしてみましょう。
すると、画像が消えて透明(透過状態)になりました。
アルファチャンネルを追加した後に、消しゴムツールで消すことで背景が透明になります。
続いて「ファジー選択」を使って背景を透明にする方法です。
ファジー選択で写真の背景を削除する
左のツール一覧から「ファジー選択」をクリックします。
画像の消したい箇所をクリックします。すると自動で選択範囲ができます。
選択された範囲が狭いので、さらにキーボードの「shift」を押しながら選択したい箇所をクリックしていきます。
削除したい範囲まで選択できたら「Delete」キーを押しましょう。
一気に背景が削除できました。
ここまでが「アルファチャンネルを使った背景透過方法」となります。
ただ「アルファチャンネル」だと編集がしにくいので、背景を削除したい、合成する場合に使うのが「レイヤーマスク」です。
次は、「レイヤーマスクを使った背景透過」をご紹介します。
背景透過は、常にレイヤーマスクを使いましょう
上記の手順で背景を「ファジー選択」している状態から説明します。
今回は、画面右のレイヤーを表示させておきましょう。
上部メニュー《レイヤー》→《レイヤーマスク》→《レイヤーマスクの追加》を選択します。
レイヤーマスクのダイアログが表示されます。
- レイヤーマスクの初期化方法:「選択範囲」
- 「マスク反転」にチェックを入れます
- 《追加》ボタンをクリック
背景が消えました。
レイヤーマスクを編集してみよう
もし、消したい部分を編集したい場合は、上部メニュー《選択》→《選択を解除》で「選択の解除」をしておきます。
続いて、画面右の「レイヤー」からレイヤーマスクを選択します。「縁が白」になっていれば選択中になります。
レイヤーマスクを編集して背景を削除する場合
左のツールより「ブラシで描画」を選択します。
塗り色が「黒(くろ)」になっているか確認します。
塗り色は、以下のようになっています。
- 黒の場合:マスクする(画像を隠す)
- 白の場合:マスクしない(画像を表示する)
ブラシで描くと、画像が消えていきます。
これでGIMPでも、Photoshopに負けないぐらいきれいに透過画像を作ることができます。
レイヤーマスクを編集して背景を表示する場合
左のツールより「ブラシで描画」を選択します。
塗り色が「白(しろ)」になっているか確認します。
ブラシで描くと、画像が表示されます。
これで背景を表示させたい場合は、編集することができます。
透過PNGで保存する方法
上部メニュー《ファイル》→《名前を付けてエクスポート》をクリックします。
画像エクスポートのダイアログが表示されます。
- 《▼ファイル形式の選択》をクリックします。
- 《PNG画像》をクリックします。
- 《エクスポート》ボタンをクリックします。
次のダイアログが表示されるので、ここは設定をそのままにして《エクスポート》ボタンをクリックします。
これで「透過PNG」で保存することができました。
こんな合成画像も作成できるようになります
今回の方法を覚えれば、以下の様に複数の画像を合成することができます。
まとめ
以上が、「GIMPで画像の背景を透過してPNGで保存する方法(レイヤーマスク)」のご紹介でした。
アルファチャンネルでも背景を削除することは可能なのですが、今回はプロも利用しているレイヤーマスクを使った方法で「編集しやすいデータ」という一歩進んだ方法をご紹介しました。
編集しやすいデータであれば、修正が入った場合でも修正が容易になるので作業時間の短縮にもつながると思います。
ぜひ、今回の方法を試してみてください。